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「断熱」と「遮熱」の違いってなんだろう。

「断熱」と「遮熱」   この2つの言葉の違いを理解しておきましょう。

断熱と遮熱の違いとは?

1.断熱とは・・・

断熱の定義

断熱には「熱を断つ」という意味があります。住宅においては、熱を伝わりにくくして「夏は涼しくて、冬は暖かい」状態を実現することを指します。これにより、夏は室内の温度上昇を防ぎ、冬は冷気から室内を守ります。断熱は、快適な暮らしに欠かせません。
断熱化されていない住宅の場合、ヒートショックが起きやすくなります。部屋の中は暖かいのに、お風呂場は震えるほど寒い住宅は、ヒートショックを引き起こしやすいです。このような状態は体に負担がかかるだけでなく、お年寄りには脳溢血(のういっけつ)などのリスクもあります。断熱化は、このような健康被害に対するリスクも軽減します。

断熱の重要性

地球温暖化の原因となる二酸化炭素は電気、ガスなどのエネルギー消費によって排出されます。断熱性能の高い建物は冷暖房効率がよく、エネルギー消費、二酸化炭素排出量を削減し、省エネとなり、環境問題への貢献につながります。日本では、平成25年の「住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する建築主の判断と基準」(通称:省エネルギー基準)の改正によって、建築物の断熱性能の基準が地域区分の細分化などの見直しが行われました。また、2021年4月より中大規模の非住宅建築物が適合義務化となり、小規模建築物は説明義務化が始まりました。そして、2025年度以降に新築される全建築物に対して義務化される予定となっています。

断熱のメリット

断熱にはさまざまなメリットがあります。ここからは、断熱のメリットについて6つ解説します。

冬に暖かいため暖房代が安くなる

断熱した住宅は、冬場に熱を外部に放出しない為、少ない熱源(エネルギー)で家が暖まり、暖房代は安くなります。このように、断熱すると光熱費を抑えられるようになります。

外からの空気の侵入を防ぎ、かつ部屋の中の空気を外へ逃さない断熱は、熱交換の換気ならば室内の暖かさを逃がさずに外気に移動させるので冬の寒い時期でも室内を暖かく保ってくれます。省エネをめざした住まいを探している人には、断熱した住宅で熱交換換気する事がおすすめです。

夏は涼しいため冷房代が安くなる

断熱は冬が暖かいだけでなく、夏も外気熱の影響を受けにくいため、涼しく快適に過ごせます。必要以上にエアコンで部屋の温度を下げる必要もなくなります。

エアコンの使用を最低限に抑えることができるので、夏の光熱費も削減が可能です。夏の冷房代が高くて困っている場合は、断熱と熱交換換気を検討してみるのもよいでしょう。

冷房器具・暖房器具などの電化製品が長持ちする

断熱がされていない住宅は、温度を保つために冷暖房器具を使用する時間や頻度、また、設定温度を必要以上に低く、もしくは高くする事により機器への負担がかかります。その為、修理や買い替え等を早める事に繋がり、コストがかかります。しかし、断熱材を利用し断熱効果を高めた住宅では、冷暖房器具への負担が軽減され、冷暖房費が安くなるのはもちろん、冷暖房機器そのものの寿命を延ばすことにもなります。

結露を防ぐ

窓そのものの断熱性能を向上させると、室内外の温度差が発生しにくくなるので、不快で掃除が面倒な結露を軽減させることができます。

ヒートショック対策にも有効

家の中の温度差を軽減することができるため、家の中で発生する急激な血圧のアップダウンに起因するヒートショック対策にも有効です。

ヒートショックは、暖かい部屋から温度の低い浴室・脱衣所などへ移動した際、血圧が上昇、その後、温かい湯につかることで今度は低下するなど血圧の急激な乱高下によって引き起こされると言われています。

 

遮熱とは・・・

室外から部屋の中へ熱を入れない(遮る)のが遮熱ということになります。

こちらは主に太陽熱(日射)による放射(輻射)の影響により、様々な部位を伝わって熱が室内へ入ってくるのです。

遮熱対策のメリット

次に遮熱対策を行うメリットとしては、主に以下が挙げられます。

放射(輻射)による温度の上昇を防ぐ 

夏の強烈な太陽の日射を遮るので、夏の室内の温度上昇対策として効果が期待できます。

そのため、効率的に冷房で部屋を冷やすことが可能となります。西日対策としても大変有効で、「家の中で夏いのを我慢して、熱中症」なんていうことにならないようにしましょう。

紫外線をカット

太陽光線をカットする際、日焼けの原因となる有害な紫外線もカットするので、結果として家具やカーテンの色褪せなどを防ぐ効果があります。

省エネ対策にもなる

こちらは断熱と一緒ですが、太陽の熱を遮ることで効率的に部屋を冷やすことが可能となるので、夏の冷房費用軽減につなげることが可能です。

 

 

まとめ

快適な暮らしを実現するならば、夏は涼しく、冬は暖かく過ごしたいものです。断熱を上手に行うことで、快適な暮らしを実現できます。断熱の方法や素材により、メリット・デメリットは異なります。断熱を施工する際は、これらの特徴などを踏まえたうえで検討するとよいでしょう。

断熱とは壁内部を伝わる熱の量を減らすことになります。外気からの日射を住宅の断熱材でなるべく留めるということです。
遮熱は日射を吸収しないように反射することを言います。ですから、壁の外側から断熱材に移動する前にシャットアウトするイメージです。

主な目的で言うと、断熱は冬に暖気が外気に逃げていかないようにすることや、夏に外気からくる熱を侵入させない目的があります。
それに対し遮熱は夏に熱の侵入を防ぐ目的となります。
このことから考えても、断熱は家の中の空気を維持する目的があり、遮熱は外気の熱から住宅を守る目的になり、それぞれに目的が違います。ですから「遮熱をしているから大丈夫」「断熱をしているから大丈夫」という結果にはならないのです。
しかし、大抵の壁は透明ではないので断熱性と共に遮熱性も兼ね備えます。理由としては、光は熱に変化し伝わるので、光が透過しない素材や材料であれば断熱性能で対応可能なのです。

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